催眠音声を長期間聴き続けた時のメリットとデメリット
催眠音声を長期間聴き続けた際の変化
催眠オナニーや催眠音声そのものについて不安を感じている人の数は、意外と多いようなのだ。
このサイトへのアクセスワードとしても『催眠 危険』『催眠 危ない』『催眠 死ぬ』などのようなものがけっこう多い。。
その中でちょっと気になったのが『催眠 長期間』というもので、これは多分催眠オナニーを長期間続けることで、一度催眠音声を聴いた事よりもさらなる危険性が発生することを懸念されているものだと思うのだな。
長期間催眠を受け続けることで催眠の副作用みたいなものが増強されたり、それによって脳気質に異常を及ぼすかもしれないという不安だと思う。
催眠が脳や意識に与える影響がどんどん積み重なっていくことで、どのような危険が発生してしまうのか。
今回はその危険性などについて書いていきたい。
催眠オナニーについての危険性については別記事にまとめてあるので、そちらも目を通して頂きたい。重複する部分がいくつかあるだろう。
催眠を長期間聴き続けた時のデメリット
まずは催眠を長期間続けた時のデメリット、つまりは危険性やその可能性について紹介していく。
長期間とは一体どれくらいの期間を指すのかだが、これについては催眠や暗示の発現の仕方が人それぞれなのもあって特に定義することはしない。
今記事の内容は催眠を長期間続けたことによる結果として読むのではなく、催眠を長期間続ける間に起こり得る変化の可能性として考えてもらいたい。
催眠状態から抜け出せなくなる
催眠体験を終える際には『催眠解除』という被催眠状態を解除する解除催眠を行うのが一般的だ。
催眠音声を聴き始めた頃にはわざわざ『催眠解除』を聴かなくても催眠が解けてしまっていたりすることの方が多いだろうが、催眠体験を重ね、催眠を受け入れやすい状態になっていくに従って、『催眠解除』を行うまで催眠から抜け出せなくなってしまったり、もはや被催眠状態から脱することができなくなってしまうという不安があるかもしれない。
こういった状況が起こり得るのかというと、全く可能性がゼロではないが、ほぼ起こり得ないものだ。
催眠というものの理屈で言えば、催眠とは「自分自身がそういう状態になりたい」と思った意思や想像力の体現でしかないし、催眠音声で言えば「語り手の言葉に従って気持ち良くなりたい」という意思と、語り手の言葉で誘発されるイメージが身体へ発現するのを楽しんでいるにすぎない。
特に大事なのが「語り手の言葉に従って――」という部分であって、この部分が無意識に生きているおかげで『催眠解除』もスムーズに効果を発揮するわけだ。
つまりは『催眠音声で語り手の言葉通りに被催眠状態になった』=『語り手の言葉通りに「催眠解除」もしっかり効果を発揮する』という状況にあるわけだ。
しかし人間の想像力は逞しいものなので、『このままずっと被催眠状態で気持ち良くなっていたい。語り手の言葉を無視してこのままずっと……』という形で自分自身が思うがままに催眠を楽しむようになる可能性だってあるかもしれないし、それは全否定することはできない。
この場合の被催眠状態を『自己催眠』状態と呼ぶ。
自分自身で自分に催眠を掛けてしまうというものだな。
この状態になってしまったならば、催眠音声の語り手の声はもはや届かない。
自分自身で深い深い催眠世界へと堕ちていくばかりなのだ……
けれども、だ。
あくまで自己催眠として自由気ままな想像力で遊んでいるだけなので、そのうちに被催眠状態から勝手に抜け出してしまうのが定石だ。
催眠状態を維持するにはそれ相応の集中力を保つ必要があるわけだし、人間がどれくらい集中力を維持できるかというとたかが知れている。
集中力の持続は1時間前後が関の山だし、この集中状態は電話が鳴れば簡単に解けてしまうようなものなのだ。
それに、寝て起きれば催眠は解けている。
日常生活中、不意に催眠状態に入ってしまうようになる
この場合の「催眠状態」をどう定義するかで話は違ってくるが、学校の授業中に先生の話を聞いているのがつまらなくて、自分の妄想世界に没頭している時なんかも被催眠状態・トランス状態と言えるものではあるのだ。
日向ぼっこしながらボケ~っとしている時、意味の無い夢想をしている時、眠る前に布団の中で想像力の映画を観ている時、そして夢を見ているとき。
それらは全て被催眠状態・トランス状態と変わらないもので、日常生活中の様々な部分でとっくの昔から経験している状態だったりする。
催眠音声を長期間続けたからといって、その傾向が強まるということはない。
……まぁ、こんな理屈の話しではなく、きっと不安がる部分は催眠音声の中で、たとえば「ベルの音が鳴ったら全身をビクビク痙攣させて絶頂してください」という暗示を注ぎ込まれたものが日常生活でも影響を及ぼさないかという点だろう。
これについても可能性はほとんど無い。
先ほどと同じように『自己催眠』として、『誰かがベルの音を鳴らしたら、全身をビクビク痙攣させて絶頂するんだ!』と自分自身に暗示を掛けていたりしない限りはそうならない。
付け加えるならば、『私は、誰かがベルの音を鳴らしたら、全身をビクビク痙攣させて絶頂するんだ! そうしたいんだ!』と変態な願望を胸に秘めながらいなくては成り立たない。
つまり「あの鐘(ベル)を鳴らすのはあなた」ということだな。
脳気質に変性を及ぼす
無い。
逆に、被催眠状態でリラックスしている状態は緊張やストレスから解放され、脳を含め全身の血流が良くなり、どちらかといえば健康効果が期待できる。
その状態から眠れば睡眠は深く、睡眠の質は良くなり、さらに健康効果を増強してくれたりするものだ。
ただし「気持ち良いことは頭をバカにする」などという理由で娯楽全般に対して不真面目なもの、不健康なもの、不健全なもの、というイメージを植えつけられる教育を受けてきた人にはその限りではないだろう。
そんなのは知ったこっちゃないがな。
最終的には死に至る
催眠を続けたことで中毒死するようなことはない。
催眠の根底にあるのは「自分自身の想像力」であって、薬物や外部刺激といった類いでは決して無い。
水を大量に飲んだことで中毒死することはあるにしても、想像力を働かせ続けて中毒死するということは無いので催眠が致死性を発揮することは考えられない。
しかし、催眠オナニーを行うのは一日の終わり、寝る前だとかだろう。
一日の疲れが溜まっているところで、それこそ何度もドライオーガズムを繰り返すような催眠音声を聴くというのは余計に身体に負担が掛かってしまうことになるので注意したい。
催眠オナニーに限らず、他のオナニーでもそうだが、オナニーをする時には自分の体調と相談して欲しい。
催眠に依存してしまう
これはあり得る。
『催眠解除』のパートを視聴して、その内容中に軽く啓発的なものが含まれていることが稀に度々あったりなかったりだ。
たとえば、「私が三つカウントを数えた後、あなたは催眠や暗示の内容はすっかり忘れて、気持ち良く、前向きな気分で元気に目を覚まします」なんてものだ。
本旨は催眠や暗示を解除するものではあるが、せっかくなので気分が昂揚するように暗示が付け加えられているようだ。
催眠解除中のそれであれば大したことはないが、催眠によって自己啓発を促したり、ストレスを軽減したり、入眠誘導を行ったりしている場合には、そこには依存性が発生することも充分に考えられる。
が、根本的に催眠に依存することの何が問題なのかという疑問が残る。
「今日の私は前向きで元気で、きっとみんなとうまくやっていけるんだ」と自分自身を発奮させる自己暗示を掛けることの何が問題だろうか?
催眠に副作用の類いは存在しないので、「依存」という言葉のマイナスイメージに引っ張られないで欲しい。
催眠を長期間聴き続けた時のメリット
想像力がアップする
催眠と一口に言ってもさまざまな催眠手法があるが、『イメージ誘導』と呼ばれる被催眠者に特定のイメージを想起するように促し、そのイメージを元に暗示を掛けていく手法では、どれだけイメージを確かにできるかという点が重要になってくる。
催眠音声では「バイノーラル録音」という録音方法を使用しているものも多くあり、時には右から、時には左から、遠くから、近くから、さまざまな方向から聞こえてくる語り手の声から、語り手の存在を想像させられるというのも『イメージ誘導』手法の一つとして用いられている。
ベッドの上に横になり、物静かな部屋で催眠音声を聴いているだけなはずなのに、まるで空に浮かんでいるかのような浮遊感や、空から落ちていく墜落感、なにか別の世界へとワープしてしまったかのように意識が肉体を離れて想像力の世界へと行くことができるのは、それは催眠による誘導であり、また視聴者自身の想像力の賜物でもある。
繰り返し催眠音声による『イメージ誘導』等を行うことで、想像力の世界がさらに広がり、具体的になり、立体感を持ち、色彩鮮やかになり、温度や匂いすらも感じられるようになっていくかもしれない。
「そろばん」を習っていた子達が、暗算をするときに具体的にそろばんを頭の中にイメージして珠を弾いて計算をするようになるのと同じことだ。
想像力がアップすることが日常生活でどのように役立つか、それについては未知数ではあるが、特にクリエイティブな仕事に就かれている人には重宝することなのかもしれない。
ともかくも、想像力が乏しいよりは良いだろうな。
リラックス状態をすぐに作ることができるようになる
催眠導入パートでは「リラックス状態」を作るように促されることが多い。
この場合の「リラックス状態」とは催眠や暗示を受け入れやすいように心身を整えるためのもので、一般的な「リラックス」よりも心と体の落ち着き方が深いものになっていることが多い。
催眠オナニーを繰り返し、このリラックス状態に慣れて身体自体に記憶させられるようになると、あとはその身体記憶を呼び出して催眠を受け入れやすいリラックス状態へすぐに到達することができるようになり、催眠オナニーが捗るようになるわけだ。
そしてこの記憶したリラックス状態は日常のさまざまな状況でも応用が利く。
なにか緊張が続くような状況でも、リラックス状態を思い出して心を落ち着けてやることができる。
なにか集中が必要な状況でも、リラックス状態を思い出してやることで集中力を高めてやることができる。
……などなどだ。
さらにこのリラックス状況で啓発的な自己暗示を掛けてやることで、日常生活中で催眠効果を有効活用していくことができたりもするんだがな。
自己催眠で、状況に対処できるようになる
催眠に慣れ親しんでくると、自分自身から自発的に催眠を受け入れるのに最適な状態を作り出すことができるようになっていく。
被催眠状態・トランス状態といった『催眠・暗示、ドンと来ーい!』な状態を容易に作り出すことができるようにまでなったというなら、催眠の世界にもう一歩足を踏み入れて、「自分自身に自分で催眠・暗示を掛ける」ということを行えるようにもなっていけるだろう。
これは『自己催眠』と呼ばれるものだ。
例えば、緊張の大一番を迎える前に「私なら、絶対にできる! 大丈夫、絶対に大丈夫だ!」と自分自身に言い聞かせて緊張に立ち向かい、集中力を保とうとした経験があったことと思う。
それも『自己催眠』と呼ばれるものであるが、催眠の世界に慣れ親しむ経験を積んでいくことで、その効果をさらに強く発揮することができるようになる。
また『自己催眠』が可能なのだと理解すれば、さまざまなシチュエーションで自分の感覚をチューニングしていくことができるようにもなる。
感覚を強化したり、集中力を高めたり、不安を取り去ったり、リラックス状態を作ったり、安眠導入として用いたり。
ひいては、他者への簡単な催眠も使えるようになるかもしれないな。
誰かの背中をさすってやりながら「大丈夫だよ」と声掛けをする、その所作、その声音にも気付かないうちに経験が活かされるようになっているかもしれない。
承認欲求が満たされる
これは催眠音声に限らず同人音声でも言えることだが、テレビやラジオのように不特定多数の視聴者に向けて発せられている音声とは違い、催眠音声は『たった一人の視聴者』に向けて発せられている音声作品だ。
誤解して欲しくないが『たった一人の視聴者』というのは作品視聴者の数だけ存在する。世界でたった一人のために作った催眠音声があったりした場合は除くがな。
催眠音声は『たった一人の視聴者』に向けて語り手は声を発し、語り掛けてきてくれる。
集団催眠をテーマに扱っていたり、音楽のみで催眠を表現する作品となると話は別になるが、多くの催眠音声は『たった一人の視聴者』を相手にじっくりと語り掛け、催眠世界へと誘導していってくれる。
まるで一対一で会話し、接しているような感覚は、自分自身の存在を改めて感じさせる新鮮な感覚をもたらしてくれることもあるものだ。
他者との接点がほとんどない没交渉な日常生活を送っていたり、集団生活の中で自分の存在を埋没させられてしまうような生活の中にいたり、すぐに代替が利く社会の歯車として軽んじられる立場に長らくいた人にとっては、『あなたのためだけに声が発せられている』という感覚が尊いものであることも多い。
つまりは『承認欲求』に飢えていた人の心に響くスタイルだということだ。
『承認欲求』というのは、なにも「僕は人よりも勉強ができた」「人よりも給料を多く貰っている」「良い車に乗っている」「僕はとにかく凄いんだ」……などなどの自慢話を聴いて貰うことだけで満たされたりするものではないし、アニメや漫画で言う「あなたはあなたのままで良いのよ」的な自己理解によって補填されるものばかりではない。
さまざまな方法で『承認欲求』は満たされ、また飢えたりもする面倒臭いものではあるのだが、催眠音声を聴くことによっても『承認欲求』に響くところがあるだろう。
『あなたのためだけに話をしているのよ』という感覚。
『自分自身一人のためだけに誰かが(貴重な)時間を割いて語り掛けてきてくれている』という感覚は、『承認欲求』に飢えている人にはとても貴重になってくる。
音声作品冒頭で「いらっしゃーい」「こんにちは」「こんばんわ」と声を掛けられた瞬間に、心がドキリとする人は『承認欲求』に飢えるところがあったのかもしれない。
気の利いた接客業(特に風俗関係だが)では、この辺の『承認欲求』を突いた対応に優れているので、『承認欲求』に飢えている人はハマりやすい傾向にあると言われている……が、これはまた別の話しだな。
ともかくも『承認欲求』が満たされるようになれば、精神的な自信や安定に繋がり、なにも悪い事はないだろうな。
催眠音声を長期間聴き続けたことによる変化 まとめ
何事も過剰に過ぎれば災いを呼ぶものではあるが、毎晩催眠音声を聴いてから眠るような生活を続けたからといって、そこに大きな問題が発生するということは無いだろう。
イマイチ正体が掴みづらい『催眠』というものに慣れ親しむことが果たして身体に悪影響を及ぼさないかと心配になることもあるだろうが、こと催眠音声に限って言えば『催眠オナニーは想像ごっこ』の上位互換と捉えてもらってもそう違いはない。
想像力が高まる分には損することはないので、そう不安がらずに視聴してみてもらいたいとは思うが、きっと不安の根源は『催眠』がどういうものなのかがわからないからだと思う。
まずは催眠オナニーについて紹介している記事から読まれてみるのが良いかと思われる。
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